大阪の年金相談・就業規則作成・助成金申請などお任せください 年金保険・労務管理ジャーナル 第2号

マクドナルド・ENJOY!60秒サービスに思うこと

平成25年1月4日から期間限定ながらハンバーガーチェーン店の日本マクドナルドが、「商品のお渡しがお会計終了後から60秒を超えてしまったらビッグマックなどお好きなバーガー無料券(をさしあげます)」とうたったサービスを始めたことが新聞などで報じられています。利用する立場に立って考えれば、オーダーしてから1分以内で商品が提供されるのはありがたいことです。働いている従業員の方々も緊張感を持ってサービス向上に取り組んでいる事でおられることしょう。

しかし、この「60秒」を超えてしまった場合に当該従業員にペナルティーが課されることはないのでしょうか。成績の芳しくない従業員の方にたいして罰金などが違法・不当に徴収されたり、雇用の保証が脅かされたりすることがあってはなりません。また、そのような方が上司や同僚からのイジメに遭うことなども懸念されます。考えすぎかもしれませんが、負の側面からの影響を最小限に食い止めることを意識した職場環境の整備は必要です。

労働基準法には事業主が労働者に対して賞罰を課す場合は就業規則に定めなければならないことを規定しております。特に、課される者への不利益がある罰は具体的に定めた行為に対して社会通念上許される方法で対処すべきものです。賃金を減らす様な経済的な方法は必要最小限にとどめ、身体や精神への暴力は許されるものではありません。

飲食店などのサービス店舗にあっては従業員の間に殺伐とした空気が生まれればそれを感じたお客様は離れて行き、お店の収益は下がってしまうことは避けられません。気持よく利用できるお店づくりには安心して働ける雰囲気作りが急務ではないでしょうか。